マインドマップで見つける、あなただけの人生の羅針盤
「将来やりたいことなんて、正直わからない」「毎日なんとなく仕事してるけど、このままでいいのかな」——そんなモヤモヤを抱えていませんか?
社会人1年目って、想像以上にしんどいですよね。学生時代とは全然違う生活リズム、覚えることだらけの仕事、気を遣う人間関係。ぶっちゃけ、仕事のモチベーションなんて湧かないし、暇な時間はゲーム実況やYouTubeを見て現実逃避…なんて日々を送っている人も多いんじゃないでしょうか。
この記事では、そんなあなたに向けて「3つの質問」と「マインドマップ」を使った、自分だけの人生の羅針盤の作り方をお伝えします。難しいことは一切なし。紙とペンがあれば、今日から始められます。
完璧な答えを出す必要はありません。まずは、ゆるく、自分のペースで、一緒に考えてみましょう。
正直、「キャリアの軸」なんて考えたくない【でも、それが普通】
「キャリアの軸を作りましょう!」なんて言われても、正直ピンとこないですよね。むしろ「そんなこと考える余裕ないんだけど…」って思いませんか?
安心してください。それ、めちゃくちゃ普通です。
実は、厚生労働省が行った調査によると、こんなデータがあります。
社会人の82.2%が”現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレスとなっていると感じる事柄がある”と回答しています。
8割以上ですよ。ほぼ全員じゃないですか。
しかも、社会人1年目に限って言えば、もっと深刻です。
社会人1年目の新入社員に対し、生活リズムや社会人としてのマナー、仕事の量や難易度、上司との関わりなど、9つの項目について、入社前後にギャップを感じたか質問しました。結果、昨年と同様に全ての項目で約6割の新人が何らかのギャップを感じていることが明らかとなりました。特に「生活リズムや社会人としての考え方(顧客志向・当事者意識など)の習得」は約7割もの新人がギャップを感じており、昨年同様最大の割合となりました。
つまり、「やりたいことがわからない」「将来が不安」「仕事のモチベーションがない」って感じるのは、あなただけじゃないってことです。
でも、だからといってこの不安を放置していると、どうなるでしょうか?
転職を繰り返しても「何がしたいのか」がわからないまま。入社した会社とのミスマッチが続く。気づいたら30代になっていて、「あれ、自分って何がしたかったんだっけ?」と途方に暮れる——そんな未来は、できれば避けたいですよね。
だから、今のうちに「自分の軸」を見つけておくことが大事なんです。
「キャリアの軸」って何?【シンプルに言うと、自分の判断基準】
「キャリアの軸」って言葉、なんだか難しそうですよね。でも、実はめちゃくちゃシンプルです。
キャリアの軸とは、仕事に対する根本的な指針や価値観全般を指します。そのため「仕事をする上で大切にしていること」は、キャリアの軸の一要素だと言えるでしょう。
要するに、「自分はこれだけは譲れない」「これがあると楽しい」という判断基準のことです。
例えば:
- 「残業は少ない方がいい」
- 「人と話す仕事がしたい(or 一人で黙々とやりたい)」
- 「給料よりも、自分のペースで働けることが大事」
- 「スキルアップできる環境がいい」
こういう、自分の中にある「これは大事だな」っていう感覚。それがキャリアの軸です。
じゃあ、この軸ってどうやって見つければいいの?ってなりますよね。
実は、こんな考え方があります。
具体的には、過去・現在・未来のフェーズで自分自身の姿をイメージします。ここでポイントなのは、過去→現在→未来の順に振り返るのではなく、まず現在の姿からイメージすること。なぜなら、今現在の自分が「転職したい」と考えているからです。
(中略)
それぞれ現在を起点として過去・未来もイメージできたら、その3つのフェーズに一貫性があるか?確認してみてください。その一貫性が【キャリアの軸】となります。
過去・現在・未来。この3つをつなげることで、自分の軸が見えてくるんです。
そして、この3つを考えるときに使える最強のツールが「マインドマップ」なんです。
マインドマップって何?【頭の中を紙に出すだけのシンプルな方法】
マインドマップって聞いたことありますか?なんか意識高い系の自己啓発っぽくて、ちょっと怪しい感じしますよね(笑)。
でも、実はめちゃくちゃシンプルなツールなんです。
マインドマップは連想ゲームのように、ひとつのキーワードから想像できる言葉を書き出し、地図のように具現化・可視化する思考の表現方法です。
要するに、頭の中にあるモヤモヤを、紙に書き出して整理する方法です。
こんな感じ↓
ゲーム実況を見る
|
楽しかった ---- アニメを見る
|
YouTubeで笑った
真ん中に「楽しかったこと」って書いて、そこから思いつくことを線でつなげていくだけ。連想ゲームみたいなもんです。
なぜマインドマップが自己分析に向いているのか?
理由は3つあります。
1. 思考が見える化できる
マインドマップは、紙に書き出すことで思考を見える化できます。いきなり文章にしようとすると表現に気を取られ、考えが出にくくなることも。また、頭の中だけで整理しようとすると、同じことを繰り返し考えてしまいがちです。その点、マインドマップは、自問自答しながら思考を書き出すことで、言葉のつながりや全体像を把握できます。
頭の中でグルグル考えても、結局同じところをループしちゃうんですよね。でも紙に書き出すと、「あ、自分ってこう考えてたんだ」って客観的に見れるようになります。
2. 文章を書くのが苦手でもOK
マインドマップは、長い文章を書く必要がありません。単語をポンポン書いていくだけでいいんです。
「自己分析しましょう」って言われて、ノートにびっしり文章を書くのってしんどいじゃないですか。でもマインドマップなら、思いついた言葉を書くだけ。だから続けやすい。
3. 後から追加・修正が簡単
マインドマップの良いところは、後からいくらでも書き足せることです。
「あ、これも書いとこう」って思ったら、その場で追加できる。だから、完璧に考えてから書き始める必要がないんです。とりあえず書いてみて、後で修正すればいい。このゆるさが、続けられるポイントなんですよね。
用意するものは、紙とペンだけ
必要なものは、A4の白い紙(罫線なしがベスト)とペンだけです。カラーペンがあると楽しいですが、なくても全然OK。
スマホアプリでマインドマップを作れるツールもあるので、デジタル派の人はそっちでも大丈夫です。
準備はこれだけ。では、さっそく本題に入りましょう。
人生の羅針盤を作る「3つの質問」
ここからが本番です。
これから紹介する3つの質問に答えながら、マインドマップを3枚作ります。それを並べて見ることで、自分の軸が見えてきます。
焦らなくて大丈夫。1枚15分くらいでできるので、合計45分もあれば完成します。今日やらなくてもいいし、1日1枚ずつでもOKです。
それでは、1つ目の質問から始めましょう。
質問①「過去の自分」何をしているときが一番楽しかった?
まずは、過去を振り返ります。
といっても、そんなに昔じゃなくていいです。小学生の頃でも、中学生の頃でも、大学生の頃でも、最近のことでもOK。
「これやってるとき、めっちゃ楽しかったな」って思い出せることを、紙に書き出してみましょう。
マインドマップの作り方
- 紙の真ん中に「楽しかったこと」と書く
- そこから線を引いて、思い出せることを全部書き出す
- なぜそれが楽しかったのか?を深掘りする
例えば、田中太郎さん(記事のターゲット)の場合、こんな感じになるかもしれません:
ゲーム実況を見る
|
なぜ? --- 攻略法を知るのが面白い
|
効率を考えるのが好き?
楽しかったこと ---- アニメを見る
|
なぜ? --- ストーリーに没頭できる
|
現実逃避したかった?
ポイントは、「なぜ?」を繰り返すことです。
「ゲーム実況を見るのが好き」→「なぜ?」→「攻略法を知るのが面白い」→「なぜ?」→「効率的に進める方法を考えるのが好きだから」
こうやって深掘りしていくと、「あ、自分って効率を考えるのが好きなんだ」っていう気づきが出てきます。
「仕事に関係ないこと」でもいい理由
ここで大事なのは、仕事に関係あることを書かなくていいってことです。
ゲームでも、YouTubeでも、アニメでも、漫画でも、友達と遊んだことでも、何でもOK。むしろ、プライベートで楽しかったことの方が、本当の自分の価値観が出やすいんです。
「やりたいこと」を中心テーマに掲げ、自由にやりたいことを連想していくことをおすすめします。「仕事でやりたいこと」に限定する必要はありません。プライベートでやりたいことを、思いつくままに書き出していきましょう。
だから、変に「仕事っぽいこと」を考えようとしなくていいです。ありのままの自分を書き出しましょう。
これで1枚目のマインドマップは完成です。
質問②「現在の自分」今の生活で何が一番ストレス?
次は、現在です。
今の生活で、「これ、マジでしんどい」「これだけは勘弁してほしい」って思うことを書き出します。
実は、社会人1年目が感じるストレスって、結構共通してるんです。
社会人1年目の男女100人に、「仕事の悩みで当てはまるものをすべて選んでください」と質問したところ、「残業が多い」と答えた人が100人中33人いました。2位に「人間関係がうまくいかない(31人)」、3位に「いつも上司や先輩に怒られる(30人)」という結果となりました。
あなたも、この中のどれかに当てはまるんじゃないでしょうか?
マインドマップの作り方
- 紙の真ん中に「ストレスなこと」と書く
- 仕事で嫌なこと、辛いことを全部書き出す
- なぜそれがストレスなのか?を深掘りする
例えば:
朝早く起きるのが辛い
|
なぜ? --- 自分のペースで動けないから
|
裁量がないのがストレス?
ストレスなこと ---- 上司に怒られる
|
なぜ? --- 理不尽だと感じる
|
納得できない指示が嫌?
逆転の発想:ストレスの裏側に「自分の価値観」が隠れている
ここがポイントなんですが、ストレスって、実は自分の価値観の裏返しなんです。
例えば:
- 「朝早く起きるのが辛い」→「自分のペースで働きたい」という価値観
- 「上司に怒られるのが嫌」→「納得感を持って働きたい」という価値観
- 「残業が多い」→「プライベートの時間を大事にしたい」という価値観
ストレスを書き出すことで、逆に「自分が大事にしたいこと」が見えてくるんです。
だから、この2枚目のマインドマップは、めちゃくちゃ重要です。愚痴でもいいので、思いっきり書き出しましょう。
質問③「未来の自分」5年後、どんな生活をしていたい?
最後は、未来です。
5年後、「こうなってたら嬉しいな」って思うことを書き出します。
ここで大事なのは、完璧な理想を書かなくていいってことです。
「社長になりたい!」とか「年収1000万!」とか、そういう立派なことを書く必要はありません。むしろ、もっと素直な気持ちでOKです。
マインドマップの作り方
- 紙の真ん中に「理想の生活」と書く
- 仕事でもプライベートでもOK、思いつくことを書く
- 「年収」「働き方」「プライベート」などカテゴリーで分けてもいい
例えば:
在宅で働きたい
|
なぜ? --- 通勤時間がもったいない
|
自分の時間を増やしたい
理想の生活 ---- 趣味の時間を確保したい
|
なぜ? --- アニメやゲームを楽しみたい
|
プライベート重視?
「こうなったら嬉しいな」レベルでOK
繰り返しになりますが、ここは「こうなったら嬉しいな」くらいの温度感で大丈夫です。
実際、キャリアの軸って、若いうちは変わっていくものなんです。
キャリアの軸は、最初に「軸はこれだ」と決めるものではありません。自分のキャリアといっしょに作るもの、と捉えてください。経験や知見が浅いうちに決めつけてしまったら、今は気づいていない選択肢をなくしてしまうこともあります。特に20代のうちは、「人を喜ばせること」「人と接すること」といった漠然としたものや、暫定的なものでかまいません。
だから、今の時点で「これが正解!」って決める必要はないんです。ゆるく、自分の気持ちに正直に書いてみましょう。
これで3枚目のマインドマップも完成です。
3つの質問をつなげて「人生の羅針盤」を完成させる
お疲れさまでした!3枚のマインドマップが完成しましたね。
ここからが、一番大事な作業です。
3枚のマインドマップを並べて、共通するキーワードや価値観を探してみましょう。
それぞれ現在を起点として過去・未来もイメージできたら、その3つのフェーズに一貫性があるか?確認してみてください。その一貫性が【キャリアの軸】となります。
具体例で見てみましょう。
田中太郎さんの場合
過去: 効率を考えるのが好き(ゲーム実況で攻略法を知るのが面白かった)
現在: 無駄な作業がストレス(朝早く起きる、理不尽な指示)
未来: 自分のペースで働きたい(在宅勤務、プライベート重視)
これを見ると、共通するキーワードが見えてきませんか?
「効率的に、自分の裁量で仕事ができる環境」
これが、田中太郎さんのキャリアの軸です。
この軸があれば、今後の選択がしやすくなります。
- 転職を考えるとき:「裁量権があるか」「無駄な作業が多くないか」を基準にする
- 部署異動を希望するとき:「自分のペースで働けるか」を確認する
- スキルアップを考えるとき:「効率化につながるスキルか」を意識する
こんな感じで、判断基準として使えるようになるんです。
よくある質問と答え【正直に答えます】
ここまで読んで、「でも…」って思うこともあると思います。よくある質問に、正直に答えていきますね。
- Q1. 全然思いつかないんだけど、どうすればいい?
-
焦らなくて大丈夫です。
実は、自己分析って一発で答えが出るもんじゃないんです。むしろ、最初は何も思いつかなくて当然。
そういうときは、こんな方法を試してみてください:
- 友達や家族に「自分ってどんな人?」と聞いてみる
自分のことって、自分ではわからないことも多いんですよね。他人から見た自分を知ることで、新しい気づきがあるかもしれません。
- 1週間後にもう一度やってみる
今日は思いつかなくても、明日になったら「あ、そういえば…」って思い出すこともあります。焦らず、気長に。
- とりあえず1個だけ書いてみる
白紙のままだと何も進まないので、とりあえず思いついたことを1個だけ書いてみましょう。そこから連想が広がることもあります。
- Q2. マインドマップが汚くて見づらい…
-
全然OK!綺麗さは関係ありません。
むしろ、綺麗に書こうとすると思考が止まります。
マインドマップは、紙に書き出すことで思考を見える化できます。いきなり文章にしようとすると表現に気を取られ、考えが出にくくなることも。
引用元:マインドマップ自己分析のやり方を徹底解説【就活生必見!例付き】
自分が読めればそれでいいんです。他人に見せるものじゃないので、気にしなくて大丈夫。
- Q3. これって本当に役に立つの?
-
正直に言います。すぐには答えは出ません。
でも、自分の判断基準があると、迷う時間が確実に減ります。
私も最初は半信半疑でマインドマップを書いたんですが、3ヶ月後に転職を考えたとき、「あ、自分はこれを大事にしてたんだ」って気づけたんですよね。そのおかげで、変な会社に応募せずに済みました。
だから、今すぐ効果を感じなくても大丈夫。この作業は、未来のあなたを助けてくれるはずです。
まとめ:完璧じゃなくていい、まずは1枚書いてみよう
長い記事でしたが、ここまで読んでくださってありがとうございます。
最後に、大事なことをまとめます。
1. キャリアの軸は、一度作って終わりじゃない
特に20代のうちは、「人を喜ばせること」「人と接すること」といった漠然としたものや、暫定的なものでかまいません。
軸は変わってもいいんです。むしろ、経験を積むことで、どんどんアップデートされていくものです。
2. まずは「過去の自分」の質問から始めてみる
3つの質問を一気にやる必要はありません。まずは1枚目の「楽しかったこと」から始めてみましょう。
3. 自分だけの人生の羅針盤を作ろう
この記事で紹介した3つの質問とマインドマップを使えば、自分だけの人生の羅針盤が作れます。
完璧な答えじゃなくていい。まずは、紙とペンを用意して、1枚目のマインドマップを書いてみませんか?
あなたの未来が、少しでも明るくなりますように。
今すぐ紙とペンを用意して、1枚目のマインドマップを書いてみませんか?


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