「これ頑張ったら〇〇買おう」
「今日乗り切ったらスイーツ食べよう」
こうやって自分を釣らないと続けられないこと、ありませんか?
僕はずっとそうやって副業を続けてました。でもある時気づいたんですよね。
ご褒美で自分を釣らないといけない時点で、それ自体には価値感じてないんだなって。
この記事では、僕が「ご褒美が必要なことはやめていい」という判断基準を手に入れるまでの話を書きます。同じように疲弊してる人の参考になれば。
副業に週25時間費やして時給270円だった話
去年、副業に週25〜30時間ぐらい使ってました。
1日のタイムテーブル
具体的にはこんな生活です。
- 6:30 起床
- 7:00〜17:00 本業(工場で鋳造作業)
- 17:45 帰宅
- 18:00 シャワー15分で済ませる
- 20:00〜深夜1:00〜2:00 副業
毎日5〜6時間副業して、寝るのは深夜2時。
睡眠は4〜5時間。休日も朝から晩まで副業。
時給270円という現実
年末に収入計算したら35万円だったんですよね。
週25時間×52週で年間1300時間。
割ると時給270円。
「いや、今は勉強期間だから」「経験積んでるから」って自分に言い聞かせてました。
でも1年経っても時給は上がらなかったし、勉強って言うわりにスキルもそんな伸びてない。
失ったものは金額より大きい
まあ金額は別にいいんですけど、それよりその1300時間で何を失ったかって話で。
- 睡眠7時間
- 湯船にゆっくり浸かる時間
- 自炊
- 朝の散歩
- 心の余裕
体重は86kgまで増えて、ストレスで夜中にすき家の大盛り食べたり、モンスター飲んだり、コンビニでアイス買ったり。
「副業頑張ったから」って自分に言い訳して。。。
でも副業やめるのが怖かった
正直、副業減らすのが怖かったんですよね。
4つの恐怖
- 収入が減ること
- スキルが錆びること
- 本業の会社だけに依存するのが不安
- 「稼げる自分」じゃなくなること
全部怖かった。
証明になってない矛盾
でも冷静に考えたら、「稼げる自分」の証明のために時給270円で働いて、健康を失ってる。
しかも実際は稼げてない。証明になってない。
【心理学で解説】なぜやめられなかったのか
後から振り返ると、僕は典型的な「心理の罠」にハマってました。
サンクコスト効果(埋没費用効果)
「ここまでやったんだから、今さらやめられない」
1年間で1300時間も費やした。その時間とエネルギーがもったいなくて、やめる決断ができなかったんですよね。
これ、サンクコスト効果(コンコルド効果)って言うらしいです。すでに投資した時間やお金が無駄になるのが怖くて、さらに損失を拡大させてしまう心理。
コンコルド(超音速旅客機)の開発が赤字なのに中止できなかった話が由来だとか。
損失回避バイアス
人間って、得することより、損することの方が2倍怖いらしいんですよね。
これは行動経済学者のダニエル・カーネマンがノーベル賞を受賞した研究で明らかになった心理です。
副業やめたら年収35万円減る → これが怖い
副業やめたら健康と時間が手に入る → これはあんまり実感できない
損失(収入減)の方が、利益(健康回復)より大きく見えてた。だからやめられなかった。

確証バイアス
「今は勉強期間だから」「経験積んでるから」って自分に言い聞かせてたのも、確証バイアス。
自分の選択が正しいと思いたくて、都合のいい理由ばかり探してた。時給270円でスキルも大して伸びてない現実は見ないようにしてたんですよね。
ご褒美で自分を釣らないと続かない時点で価値がない
振り返ると、副業続けるために「ご褒美」設定してたんですよね。
「今月〇〇円稼げたら、あれ買おう」とか「この案件終わったら焼肉」とか。
オペラント条件付けの罠
これって心理学でいうオペラント条件付けなんですよね。報酬(ご褒美)で行動を強化する仕組み。
でも、ご褒美で自分釣らないと続けられない時点で、それ自体を「やりたい」とは思ってないってことじゃないですか。
本当にやりたいことなら、ご褒美なんていらない。行動そのものが報酬になる。
結局マイナスのループ
しかもご褒美として食べてたものがカロリー高いから、結局太る。睡眠削って、時給270円で、その報酬で体壊してるっていう。
完全に負のスパイラルでした。
ご褒美なしで自然と続いてること
一方で、ご褒美とか考えないものもあって。
趣味は報酬不要(内発的動機づけ)
スノボ、キャンプ、ドライブとか。行くこと自体が楽しいから、「終わったらご褒美」みたいな発想にならない。
これは内発的動機づけ。外からの報酬じゃなくて、やること自体が楽しいから続く。
家事もご褒美いらない
家事も意外とそうで。掃除して洗濯して料理して、全部終わるとスッキリするんですよね。
本業もまあ給料はもらってるけど、「今日頑張ったからご褒美」とは思わないかなと。
外発的動機(ご褒美)が必要な時点で、それは本当にやりたいことじゃないんだなって。
「ご褒美が必要か?」はやめていい判断基準になる
で、「ご褒美が必要か?」ってやめていいかどうかの判断基準になるんじゃないかなって思ってます。
生活のための仕事とか、避けられない義務は別として。
副業みたいに「やらなくても死なないもの」は、ご褒美必要な時点でやめていい気がする。
副業を週1時間に減らしたら2週間で2kg痩せた
結局、副業は週1時間に減らしました。ブログ1本だけ。
週20時間が返ってきた
そしたら週20時間が空いて、生活が変わりました。
Before → After
| 項目 | Before | After |
|---|---|---|
| 睡眠 | 4〜5時間 | 8時間 |
| 入浴 | シャワー15分 | 湯船45分 |
| 朝散歩 | なし | 30分 |
| 自炊 | なし | 毎日 |
| 就寝 | 深夜1〜2時 | 22時 |
特別なダイエットなしで2kg減
2週間で体重2kg落ちました。特別なダイエットはしてないです。睡眠と入浴と自炊を取り戻しただけ。
副業をやめた後の収入はどうなった?
「で、収入減って困らなかったの?」って思いますよね。
年収35万円が消えた現実
正直、年収35万円は消えました。月にすると約3万円。これは事実。
でも支出も減った
ただ面白いことに、支出も減ったんですよね。
| 項目 | Before | After | 差額 |
|---|---|---|---|
| 深夜のすき家 | 月8,000円 | 0円 | -8,000円 |
| エナジードリンク | 月5,000円 | 0円 | -5,000円 |
| コンビニ食 | 月12,000円 | 月3,000円 | -9,000円 |
| ストレス買い | 月10,000円 | 月2,000円 | -8,000円 |
月3万円の収入減に対して、支出が月3万円減った。プラマイゼロ。
健康というリターン
しかも睡眠と自炊で体調良くなったから、医療費も減りそう(まだ数ヶ月だからわからないけど)。
時給270円で稼いだお金を、時給270円で壊した体の回復に使ってたって考えると、本当に意味なかったなと。
【チェックリスト】あなたの「それ」はやめていいか?
自分で判断するためのチェックリスト作ってみました。
やめていいサイン(3つ以上当てはまったら要検討)
- ご褒美を設定しないと続けられない
- 「いつか報われる」と言い聞かせている
- 終わった後の解放感が最高の瞬間
- 体調を崩してでも続けている
- 「ここまでやったから」が続ける理由になっている
- 時給換算すると最低賃金以下
- 1年前と比べてスキルや収入が上がっていない
やめない方がいいサイン
- つらいけど成長を実感できている
- 時給換算で納得できる金額
- 将来の明確なゴールにつながっている
- 健康を維持できている
- ご褒美なしでも「まあやるか」と思える
全部当てはまる必要はないです。
でも「やめていいサイン」に3つ以上当てはまって、「やめない方がいいサイン」が1つもないなら、やめていいと思います。
1ヶ月後・3ヶ月後の変化
2週間で2kg減ったその後の話も書いておきます。
1ヶ月後
- 体重:86kg → 83kg(-3kg)
- 睡眠:安定して7〜8時間
- 肌荒れ:改善
- 集中力:本業のパフォーマンス上がった
3ヶ月後(予測)
まだ3ヶ月経ってないので予測ですが、
- 体重:80kg台前半を目指す
- 新しい趣味や学習に時間を使えている(はず)
- 「稼がなきゃ」という焦りが消えている(はず)
追記:3月1日に3ヶ月後の結果を更新予定です。
まとめ:「ご褒美が必要か?」で判断する
完全にゼロは難しいかもしれないけど、割合減らしていくことはできるかなと。
判断基準はシンプル
- ご褒美が必要 → やめていいサイン
- ご褒美なしで続く → 本当にやりたいこと
仕事の選び方、住む場所、付き合う人、副業。この基準で選んでいくと、自然と生活がシンプルになる気がしてます。
あなたの「ご褒美が必要なこと」は何?
ここまで読んでくれた人に聞きたいんですけど、
「ご褒美で自分を釣らないと続けられないこと」って何かありますか?
- 副業
- 資格の勉強
- ジム通い
- 人付き合い
やめたら楽になるかもしれないし、やめても案外困らないかもしれない。
少なくとも僕は、時給270円で健康を売るのをやめて、2週間で2kg痩せました。
「やめていい」って選択肢、持っておくと楽になりますよ。


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