「残業なし、ノルマなし、人間関係も良好」――こんな職場、理想的じゃないですか?でも最近、こういう会社が「パープル企業」とか「ゆるブラック企業」って呼ばれて、むしろ警戒されてるんです。
僕も社会人1年目の時は、正直「仕事なんてぶっちゃけしたくない」って思ってた口なんですよね。だから最初は今の会社、めちゃくちゃ快適だと思ってました。定時で帰れるし、上司もあんまり細かいこと言わないし。でも半年くらい経って、ふと「このままでいいのかな?」って不安になってきたんです。
この記事では、パープル企業って何なのか、どんな特徴があるのか、そして社会人1年生のみんながどう向き合うべきなのかを、正直に書いていきます。
パープル企業とは?「ゆるブラック」とも呼ばれる新しい企業の形
ブラックとホワイトの”いいとこ取り”…に見える企業
パープル企業って、簡単に言うと「ブラック企業とホワイト企業の間にある企業」のことです。
パープル企業とは、「社員にとって居心地が良いが、挑戦や成長の機会が少なく現状維持を前提としている企業のこと」を指します。
なんでパープル(紫)って呼ばれるかというと、ブラック(黒)とホワイト(白)を混ぜると紫になるから、らしいです。色の話なんですけど、なんか的を射てるなと思いました。
具体的には、こんな感じの会社です:
- 長時間労働やサービス残業がない
- パワハラとか法令違反もない
- 社内の雰囲気は良好
- 離職率が低い
ここだけ聞くと「最高じゃん!」って思いますよね。僕も最初はそう思ってました。
実は「ゆるブラック企業」の別名だった
でも、パープル企業には裏の顔があるんです。ネット上では「ゆるブラック企業」とも呼ばれていて、実は若手社員から敬遠される傾向にあります。
パープル企業とは、居心地は良い代わりに、成長できない企業のことを言います。全てとは言いませんが、こうした企業は昨今の若い世代から敬遠される傾向にあります。というのも、終身雇用が崩壊し、転職も当たり前になった現代、自身のキャリアは自身で作らなければなりません。
「居心地は良いけど成長できない」――これがパープル企業の本質なんです。
パープル企業の特徴5つ【チェックリスト付き】
あなたの会社は大丈夫?パープル企業診断
自分の会社がパープル企業かどうか、チェックしてみてください。3つ以上当てはまったら要注意です。
1. 定時退社が当たり前 残業がほとんどなく、毎日定時で帰れる。これ自体は良いことなんですけど、「やることがない」から定時で帰れてるだけ、っていうパターンも多いです。
2. ルーティーンワーク中心
パープル企業における業務量や責任の重さなどはほとんどなく、仕事がきついという状態はあまりありません。「誰でもできる仕事」「ルーティーンワーク」が多く、社員としては成長ややりがいを感じづらい状態です。
毎日同じ作業の繰り返し。新しいことに挑戦する機会がほとんどない。
3. 上司からの指導が少ない パワハラを恐れてか、上司が積極的に指導してこない。「自由」とも言えるけど、「放置」とも言える。
4. 昇給の見込みが薄い 給料は悪くないけど、昇給幅が小さい。10年働いても給料がそんなに上がらない。
5. 社内の雰囲気は良好だけど刺激がない 人間関係のストレスはないけど、「このプロジェクト面白そう!」みたいなワクワク感もない。
僕の会社、5つ中4つ当てはまってて、正直ゾッとしました。
社会人1年生だった僕が感じた「居心地の良さ」の正体
最初は天国だと思った
入社して最初の3ヶ月くらいは、本当に快適でした。
学生時代の友達が「毎日終電」とか「上司が理不尽」とか愚痴ってるのを聞いて、「俺の会社、マジで当たりだわ」って思ってたんです。
残業なしだから、家に帰ってゲーム実況見たり、アニメ見たり、好きなことできるんですよね。人間関係も穏やかで、誰も怒鳴ったりしない。大学の延長みたいな感じでした。
でも、半年経って気づいたモヤモヤ
ところが、半年くらい経った頃から、なんかモヤモヤし始めたんです。
きっかけは、大学の同期と久しぶりに会った時でした。同期は別の会社で、確かに忙しそうだったんですけど、なんか目がキラキラしてたんですよね。「最近こんなプロジェクト任されてさ」とか「新しいスキル身につけた」とか、楽しそうに話してて。
一方、僕は話すことがなかった。だって毎日同じルーティンをこなしてるだけで、特に成長してる実感もないから。
それから「このままでいいのかな?」って考えるようになりました。給料も最初は「まあまあ」って思ってたけど、昇給の話を先輩に聞いたら「年に数千円上がるくらい」って言われて、「マジか…」ってなりましたね。
パープル企業で働くメリット・デメリット
メリット:ワークライフバランスは最高
正直、パープル企業にもメリットはあります。
- 定時で帰れる: プライベートの時間がしっかり確保できる
- ストレスが少ない: 精神的に追い詰められることがない
- 副業や趣味に時間を使える: 本業が楽だから、他のことに時間を使える
実際、副業で稼いでる先輩もいるみたいです。「本業は安定収入として確保して、副業で挑戦する」っていう働き方も、アリっちゃアリだと思います。
デメリット:5年後、10年後が不安になる
でも、デメリットもかなり大きいです。
- スキルが身につかない: ルーティンワークばかりで市場価値が上がらない
- 転職時に不利: 転職しようと思っても、アピールできる経験がない
- 給料が上がらない: 昇給幅が小さく、生涯年収に大きな差が出る
- 市場価値が下がるリスク: 時代の変化についていけなくなる
実は調査データもあって、パープル企業で働きたいかって聞かれると、約7割の人が「思わない」って答えてるんです。
働く人512名に「ゆるブラック企業で働きたいと思いますか?」と聞いたところ、「あまり思わない」が46.1%、「全く思わない」が21.9%と、全体の約7割が「思わない」と回答しています。
引用元: いま話題!【パープル企業】とは?
理由としては「成長できない」「収入が上がらない」が上位に来てました。やっぱりみんな、同じこと考えてるんだなって思いましたね。
なぜパープル企業は生まれたのか?働き方改革の光と影
働き方改革が生んだ副作用
パープル企業が増えた背景には、「働き方改革」があると言われています。
近年叫ばれている「働き方改革」の影響が大きいと言われています。社員を定時退社させるため、新たなチャレンジやアイデアを採用せず、慣れた仕事ばかりやらせる、若手社員の離職やハラスメントを防ぐためにマネジメント層が積極的に指導をしない、などの声も聞かれます。
引用元: いま話題!【パープル企業】とは?
働き方改革って、本来は「長時間労働をなくして、もっと効率的に働こう」っていう趣旨だったはずなんですよね。でも、いつの間にか「とにかく残業させない」「パワハラと言われないように指導しない」みたいな、表面的な対応になってしまった企業が多いんだと思います。
企業側も気づいていない「成長機会の喪失」
怖いのは、企業側もパープル企業になってることに気づいてないケースが多いってことです。
「社員に優しい会社」を目指した結果、いつの間にか「社員が成長しない会社」になってしまってる。で、社員が成長しないってことは、企業も成長しないんですよね。イノベーションも生まれないし、時代の変化にも対応できない。
長期的に見ると、企業にとってもリスクなんです。
パープル企業に向いている人・向いていない人
こんな人にはパープル企業が合っているかも
パープル企業を全否定する必要はないと思います。人によっては、理想的な環境かもしれません。
- 副業で本格的に稼ぎたい人: 本業は安定収入として、副業に全力投球
- 家族との時間を最優先したい人: 子育てや介護など、プライベート重視
- 体調面で無理ができない人: 激務は難しいけど、働き続けたい
実際、「仕事はそこそこでいい」って割り切って、プライベートで充実してる人もいます。それはそれで一つの生き方だと思います。
こんな人はパープル企業を避けたほうがいい
逆に、こういう人はパープル企業に長くいるのは危険です。
- キャリアアップしたい人: 成長機会が少なすぎる
- 年収を上げたい人: 昇給が期待できない
- スキルを磨きたい人: ルーティンワークばかりでスキルが身につかない
- 刺激や挑戦を求める人: 毎日が単調で物足りなくなる
僕はたぶん、この「避けたほうがいい」側なんだろうなって、最近気づきました。
パープル企業から抜け出すには?3つの選択肢
じゃあ、パープル企業にいる場合、どうすればいいのか。選択肢は3つあると思います。
選択肢1: 社内で挑戦機会を作る
まずは、今の会社の中で変えられることがないか考えてみる。
- 自分から新しいプロジェクトを提案してみる
- 「こういう業務改善できないですか?」って上司に相談する
- 社内で勉強会を開いてみる
ただ、正直これは難しい場合が多いです。パープル企業って、そもそも「現状維持」が前提の文化だから、新しいことを始めようとすると抵抗されることもあるんですよね。
選択肢2: 副業でスキルを磨く
次の選択肢が、副業です。
会社が副業OKなら、本業以外でスキルを磨くっていうのもアリだと思います。プログラミングとか、Webデザインとか、ライティングとか、自分で稼ぐ力をつけておけば、いざという時に転職もしやすくなります。
僕も最近、プログラミングの勉強始めました。まだ全然できないですけど…。
選択肢3: 転職を視野に入れる
最後の選択肢が、転職です。
パープル企業は短期的には安定した労働環境を提供しますが、長期的にはキャリア形成が難しいという課題が指摘されています。従業員が自己成長を目指す場合、こうした企業での経験がキャリアの足かせになることもあり得るため、注意が必要です。
引用元: 近年注目の「パープル企業」とは?
パープル企業に長くいればいるほど、転職は難しくなります。「この会社で何してたんですか?」って聞かれた時に、アピールできる経験がないからです。
だから、もし転職を考えるなら、早めに動いたほうがいい。まだ若いうちなら「ポテンシャル採用」もあるし、未経験の職種にもチャレンジしやすいです。
まとめ:パープル企業は”罠”なのか”選択肢”なのか
パープル企業について色々書いてきましたけど、結局のところ「罠」なのか「選択肢」なのかは、人によると思います。
大事なのは、無自覚に居続けないこと。
「なんとなく楽だから」「辞める理由もないから」って理由でズルズル居続けると、気づいた時には「市場価値ゼロ」になってるかもしれません。
でも逆に、「自分はこういう働き方がしたいんだ」って明確に決めた上でパープル企業にいるなら、それは一つの選択です。副業で稼ぐとか、プライベートを充実させるとか、そういう生き方もアリだと思います。
僕はまだ社会人1年目で、正直まだ自分がどうしたいのか完全には分かってないです。でも、少なくとも「このままじゃヤバいかも」っていう危機感は持てるようになりました。
この記事を読んでくれたあなたも、一度立ち止まって考えてみてください。今の環境に感謝しつつ、でも未来のことも考える。そのバランスが大事なんじゃないかなって思います。


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