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【後悔しない】高卒就職vs大学進学、5年後に差がつく選び方

「やりたいことがわからない」「勉強も得意じゃない」「将来が不安」

今、この記事を読んでいるあなたは、こんな悩みを抱えているんじゃないでしょうか。

実は、18歳の時の私も全く同じでした。進路希望調査の用紙を前に、何を書けばいいのか分からず固まっていた高校生。周りの友達が次々と「○○大学に行く」「△△の専門学校に決めた」と報告してくる中、私だけが何も決められない。

正直に言います。あの時の私は、「とりあえず就職しよう」と逃げました。

でも、働き始めてから気づいたんです。「あれ、このままでいいのか?」って。

そして21歳の時、働きながら大学に入学するという決断をしました。今振り返ると、あの決断が私の人生を大きく変えました。

この記事では、高卒で就職した後、21歳で大学に入学した私だからこそ伝えられる「後悔しない選び方」をお話しします。どちらを選ぶにしても、あなたが「自分で決めた」と胸を張れる選択をしてほしい。そう願っています。


目次

正直に言います。18歳の時、私も「やりたいこと」なんてわかりませんでした

「将来の夢は?」って聞かれるのが一番嫌だった高校時代

高校3年生の春、担任の先生に呼ばれました。

「進路、どうするつもり?」

この質問が、当時の私には一番きつかったんです。

だって、やりたいことなんてわからないし、自分が何に向いているのかもわからない。周りの友達は「将来は看護師になりたい」とか「情報系の大学に行く」とか、ちゃんと決めているように見えました。

でも、私には何もなかった。

進路希望調査の用紙を前に、何度も鉛筆を持っては止め、持っては止めを繰り返していました。「やりたいことがわからない自分はダメなんじゃないか」って、自己嫌悪に陥っていたのを覚えています。

なんとなく「とりあえず就職」を選んだ理由

結局、私は「とりあえず就職」を選びました。

理由は単純です。

  • 大学に行っても何を学べばいいかわからない
  • 4年間も勉強したくない
  • 早く働いてお金を稼ぎたい

でも、今思えばこれって「逃げ」だったんですよね。「決められない自分」から目を背けて、「とりあえず」で選んだだけ。

当時の私は、その選択が5年後の自分にどう影響するかなんて、全く考えていませんでした。


【2024年最新データ】高卒就職vs大学進学、数字で見る現実

感情論だけで語っても仕方がないので、まずは2024年の最新データを見てみましょう。

高卒の求人倍率は過去最高!でも進学率も過去最高

2024年の高卒求人倍率は3.98倍、大学進学率は2023年に60.8%と、それぞれ過去最高に達しました。この数値は、企業が高卒者を即戦力として積極的に採用したいと考える一方で、多くの高校生が大学進学を選んでいる現状を反映しています。

出典:高卒求人と大学進学が交差する今、企業はどう動くべきか?

つまり、こういうことです。

  • 企業側: 高卒の人材が欲しい(求人倍率3.98倍 = 1人の求職者に約4社が求人を出している)
  • 高校生側: 5人中3人は大学に進学している

実は、高卒で就職する人の割合は約14%。10人中1~2人程度です。

文部科学省が発表した「令和7年3月高等学校卒業者の就職状況(令和6年10月末現在)に関する調査について」によると、2025年3月に高校を卒業予定の方の就職希望率は13.7%でした。

出典:Hataractive「高卒の就職率は?」

「就職か進学か」で揺れているあなたは、実は少数派ではありません。みんな悩んでいます。

生涯賃金の差は約5000万円という現実

ここからは、少し厳しい現実をお伝えします。

労働政策研究・研修機構の調査によると、高卒と大卒の生涯賃金の差は、男性で約5000万円、女性で約6000万円です。

出典:高卒と大卒の生涯年収を比較|高収入が期待できる業種も紹介!

5000万円。

この数字を見て、どう感じますか?

「そんなに差があるの!?」と驚く人もいれば、「でも、自分には関係ないかも」と思う人もいるでしょう。

実際、これは「平均値」なので、全員に当てはまるわけではありません。高卒でも高収入を得ている人はいますし、大卒でも低収入の人はいます。

でも、統計的には「大卒の方が生涯賃金が高い」のは事実です。

さらに具体的に見てみましょう。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」の令和5(2023)年版で学歴別の収入を見てみると、20~24歳で大卒は約24万円、高卒は約21万6000円と差があり、最も差が大きい55~59歳では大卒が約49万9000円、高卒が約32万2000円と金額で17万7000円の差があり、大卒は高卒の1.55倍となっている。

出典:いわゆる「Fラン大学」でも行かないよりは行ったほうがいい…「生涯賃金の推計」でわかる”大卒の決定的違い”

20代前半では月2~3万円程度の差ですが、50代では月17万円以上の差になります。

これが積み重なって、生涯で5000万円の差になるんです。

「4年早く働いたら、その分得じゃない?」の落とし穴

「でも、高卒なら18歳から働けるじゃん。大卒より4年早くお金を稼げるんだから、結局同じくらいになるんじゃないの?」

私も18歳の時、そう思っていました。

でも、違うんです。

一見すると高卒のほうが大卒よりも早く社会に出て4年間長く働いているので「高卒のほうが生涯賃金は高くなるのではないか」と感じるかもしれません。しかし、その4年長く働いている分の労働年数の差は、大卒と高卒の収入の上がり幅の差に飲み込まれてしまうのです。

出典:なぜ大卒と高卒の給料の違いが生まれるのか?

つまり、高卒は18~21歳の4年間で約900万円稼げます(月18万円×12ヶ月×4年)。

でも、大卒との昇給ペースの違いで、30代には追いつかれ、その後どんどん差が広がっていくんです。

さらに、退職金にも差があります。

大卒と高卒で比較した場合、学歴が低いほど退職金の額が少ないことがわかりました。大企業の場合は約2020万円、中小企業で約60万円ほどの差があります。

出典:大卒と高卒で生涯年収はどう変わる?

これが現実です。


高卒で就職した私が、21歳で「やっぱり大学行こう」と決めた理由

データで見ると、確かに大卒の方が有利に見えます。

でも、私が21歳で大学に入学を決めたのは、単に「お金のため」だけじゃありませんでした。

楽器工場で働いていた18~20歳の自分

2017年、私は高卒で楽器製造会社に就職しました。

グランドピアノの製造ライン作業。棚板削り、仮足・ペダル取り付け、鍵盤調整…毎日同じ作業の繰り返しでした。

仕事自体は嫌いじゃなかったです。QC活動(品質管理活動)にも参加して、「周囲と協力して目標を達成する」方法も学びました。

でも、働き始めて1年くらい経った頃、ふと思ったんです。

「これが一生続くのか」って。

周りを見れば、20年、30年と同じ仕事を続けている先輩たちがいました。それが悪いわけじゃない。でも、「自分もそうなるのか」と思ったら、なんだか息苦しくなったんです。

自衛隊に転職したけど、疑問は消えなかった

2019年、20歳の時に陸上自衛隊に転職しました。

車両整備、災害派遣、後輩の育成…楽器工場とは全く違う世界でした。体力的にはきつかったけど、やりがいはありました。

でも、「このままでいいのか?」という疑問は消えませんでした。

そんな時、ある先輩が私にこう言ったんです。

「お前、このままだとヤバいぞ。スキルがないまま30代になったら、どこも雇ってくれなくなるぞ」

この言葉が、私の人生を変えました。

21歳、働きながら大学に入学を決意

2020年、私は働きながら通信制大学(サイバー大学)に入学しました。

IT総合学部・AIテクノロジーコースです。Python、AI、AWSなど、全く知らない世界でしたが、「ここで学べば、自分の武器になる」と思いました。

朝から晩まで訓練→夜は勉強という生活。

正直、何度も「やめようか」と思いました。周りの同期は普通に遊んでいるのに、自分だけ必死に勉強している。「本当にこれでいいのか」って不安でした。

でも、やめなかった。

なぜなら、「ここで諦めたら、一生後悔する」と思ったからです。


2024年の日本、実は「変われない国」になっている

ここで少し、日本の経済・政治の話をさせてください。

「なんで進路の話で経済とか政治?」と思うかもしれませんが、これがめちゃくちゃ重要なんです。

政治の不安定化が若者の未来を左右する

2024年の衆議院議員選挙では、自公連立政権が15年ぶりに過半数を割り込む結果に。政治資金収支報告書への不記載といった、政治とカネの問題が逆風になりました。

出典:日本の「政治」今何が起きている?

政治が不安定になると、経済政策が遅れます。つまり、「将来がどうなるかわからない」という不透明感が増すんです。

「変われない日本」で生き残るために

さらに深刻なのが、こちらです。

日本経済の大きな問題は、外部環境の変化に応じた構造変革が非常に遅いということだ。利害関係者の調整に膨大な時間がかかり、省庁間の縦割りの壁にも阻まれて、税制改革も社会保障制度改革も規制改革も容易に進まない。世界も日本も経済の枠組みが転換しつつあるいま、「変われない日本」のままでは、地盤沈下せざるを得ない。

出典:NIRA総研「日本と世界の課題2025」

「変われない日本」。

この言葉を読んだ時、私はゾッとしました。

国が変われないなら、自分が変わるしかない

終身雇用はもう崩壊しています。「会社が守ってくれる」時代は終わったんです。

私が2022年にSES企業(IT企業)で働いていた時、スキルがあるエンジニアは引く手あまただったけど、スキルがない人は誰も欲しがらない現実を見ました。

だからこそ、「自分のスキル」で身を守る時代なんです。


高卒就職のメリット・デメリット【5年後を見据えて】

では、具体的に「高卒就職」と「大学進学」のメリット・デメリットを整理しましょう。

高卒就職のメリット

1. 早く社会人経験を積める

18歳から働けるので、大卒より4年早く社会人としての経験を積めます。ビジネスマナーや仕事の進め方など、実践的なスキルは確実に身につきます。

2. 学費がかからない

大学の学費は4年間で250~500万円かかります。国立でも約240万円、私立文系で約400万円、私立理系だと約540万円です。これが一切かからないのは大きなメリットです。

3. 経済的に早く自立できる

18歳から給料をもらえるので、実家にお金を入れたり、自分の生活費を稼いだりできます。経済的な自立が早いのは事実です。

高卒就職のデメリット

1. 職種の選択肢が狭い

新卒採用の求人は「大卒以上」を条件にしているところが多いといわれています。職業選択の幅が広がるのは大卒の最大のメリットでしょう。

出典:大卒と高卒で生涯年収はどう変わる?

医師、弁護士、教員など、一部の職業は大学を卒業しないと就けません。また、大手企業の総合職なども「大卒以上」が条件になっていることが多いです。

2. 生涯賃金で約5000万円の差

前述の通り、統計的には大卒の方が生涯賃金が高い傾向にあります。

3. 転職の選択肢が限られる

20代後半、30代になって「転職したい」と思った時、「大卒以上」という条件に引っかかることがあります。


大学進学のメリット・デメリット【5年後を見据えて】

大学進学のメリット

1. 職種の選択肢が圧倒的に広い

「大卒以上」という条件の求人にも応募できます。総合職、専門職、研究職など、選べる仕事の幅が広がります。

2. 生涯賃金が高い

前述の通り、統計的には高卒より約5000万円多く稼げる傾向にあります。

3. 専門知識を学べる(ただし、「学ぶ意欲」がないと意味がない)

情報系、経済系、法学系など、専門的な知識を4年間かけて学べます。ただし、これは「ちゃんと学ぶ」前提です。「なんとなく大学に行く」だけでは意味がありません。

大学進学のデメリット

1. 学費がかかる(奨学金の返済リスクもある)

4年間で250~500万円の学費がかかります。奨学金を借りた場合、卒業後に返済が必要です。返済できずに苦しむ人もいます。

2. 4年間収入がない

18~22歳の4年間、収入がありません。アルバイトはできますが、正社員ほど稼げません。

3. 「やりたいことがない」まま大学に行っても、時間とお金の無駄になる可能性

これが一番重要です。

「とりあえず大学に行く」だけで、何も学ばず、何も得られないまま卒業する人もいます。そうなると、学費と4年間の時間が無駄になります。


「やりたいことがわからない」あなたへ、後悔しない選び方

ここまで読んで、「結局どっちがいいの?」と思っているかもしれません。

正直に言います。「絶対にこっちが正解」という答えはありません。

でも、「後悔しない選び方」はあります。

選択の基準は「5年後の自分」で考える

「今やりたいこと」で選ぶのではなく、「5年後にどうなっていたいか」で考えてみてください。

  • 5年後、あなたは23歳(高卒就職の場合)または22歳(大学進学の場合)です
  • どんな生活をしていたいですか?
  • どんな仕事をしていたいですか?
  • 「このままの延長線上で5年後の自分は幸せか?」を自問してみてください

迷ったら「リスクが小さい方」を選ぶ

私の経験から言うと、高卒で就職してから後から大学に行くのは、かなり大変です。

私は21歳で働きながら大学に入学しましたが、朝から晩まで仕事して、夜は勉強という生活は本当にきつかった。何度も挫折しそうになりました。

一方、大学に行ってから就職するのは、まだ選択肢が残っています。

「やり直しがきく方」を選ぶのも一つの戦略です。

「お金がない」なら、奨学金や働きながら学ぶ選択肢もある

「大学に行きたいけど、お金がない」という人もいるでしょう。

でも、選択肢はあります。

  • 奨学金制度: 日本学生支援機構の奨学金など、返済が必要なものもあれば、給付型(返済不要)のものもあります
  • 働きながら学ぶ: 私のように通信制大学で学ぶ方法もあります
  • 国立大学: 私立より学費が安いです(4年間で約240万円)

「お金がないから進学できない」と諦める前に、まずは調べてみてください。


今日からできる3つのアクション

ここまで読んでくれてありがとうございます。

でも、読んだだけでは何も変わりません。大事なのは、小さくてもいいから一歩を踏み出すことです。

アクション1: 紙に書き出してみる(15分)

今日、15分だけ時間を取って、以下のことを紙に書き出してみてください。

  1. 「5年後、どんな生活をしていたいか」を書き出す
    • 場所、仕事、収入、人間関係など、自由に想像してください
  2. 「今の自分が嫌だと思うこと」を3つ書く
    • 「やりたいことがわからない」「勉強が苦手」「将来が不安」など、正直に
  3. 「もし失敗しても大丈夫」と思える選択肢を考える
    • 「もし大学に行って合わなかったら、休学して働けばいい」など

書き出すだけで、頭の中が整理されます。

アクション2: 信頼できる大人に相談する(今週中)

親、先生、先輩、誰でもいいです。

「進路で悩んでいる」と正直に話してみてください。

話すだけで、自分でも気づかなかった本音が見えてくることがあります。

アクション3: オープンキャンパスか職場見学に行ってみる(今月中)

「実際に見てみる」ことが一番わかりやすいです。

  • 大学のオープンキャンパス: 「こんな勉強するのか」を体感できます
  • 企業の職場見学: 「こんな仕事するのか」をイメージできます

ネットの情報だけで決めるのではなく、自分の目で見て、感じてください。


まとめ:「後悔しない選択」とは、「自分で決めた選択」

高卒就職も大学進学も、どちらも一長一短です。

データで見れば、確かに大卒の方が生涯賃金は高い傾向にあります。でも、それがすべてではありません。

大事なのは、「誰かに言われたから」ではなく、「自分で決めた」という実感です。

「完璧な選択」なんてありません。どっちを選んでも、後悔する瞬間はあるでしょう。

でも、「後悔しない選択」はできます。

それは、「ちゃんと考えて、自分で決めた選択」です。

5年後の自分が「あの時、ちゃんと考えてよかった」と思えるように。

今日から、一歩を踏み出してみてください。

応援しています。

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